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屋根の葺き替えとは?費用相場や工期、重ね葺き(カバー工法)との違いなどを解説

2023.02.08
雨や風などから住まいを守ってくれる屋根ですが、時間の経過とともに少しづつ劣化していくため、必要に応じてメンテナンスしなければなりません。

とくに、屋根材や下地の劣化が激しい場合、「葺き替え」が必要になることもあるでしょう。実際に屋根リフォームを検討している方のなかには、葺き替えを進めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ただ、屋根の葺き替えは高額な費用がかかるため、後悔することのないようメリットやデメリット、工事期間などを押さえておくことが大切です。

そこで今回は、屋根の葺き替えについて解説します。ぜひ参考にしてください。
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屋根の葺き替えとは


屋根の葺き替えとは、既存の屋根材を剥がして、新しい屋根材へ交換することです。

屋根は外側から屋根材、防水シート、野地板の順に三層構造となっており、葺き替えでは、屋根材だけでなく、防水シートや野地板も新品のものに交換します。下地を含めて屋根を丸ごと交換できるため、現状の屋根の劣化をリセットできることが特徴です。

屋根の重ね葺き(カバー工法)との違い

屋根の葺き替えを検討していると、「重ね葺き(カバー工法)」について業者から提案されたり、インターネットで工法を知ったりして、興味を持っている方もいるでしょう。

屋根の重ね葺きは葺き替えとは異なり、既存の屋根の上に新しい屋根材を被せる工法です。

そのため、既存の野地板や防水シート、屋根材はそのまま残った状態となり、屋根材が二重になります。重ね葺きは既存の屋根を撤去する必要がないため、葺き替えよりも費用を抑えやすいことが特徴です。

しかし、野地板や防水シートが劣化しているような状態には適さないことや、屋根材が二重になるため家の耐震性が弱くなりやすいことなど、注意点もあります。
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屋根の葺き替えの費用相場


屋根の葺き替えを行う際、気になるのが費用相場についてではないでしょうか。

「葺き替えって高いって聞くけど本当?」
「予算内に収まるのだろうか」
など、費用面で不安や疑問を抱いている方も多いでしょう。

ここでは、屋根の葺き替え費用の相場を解説します。

屋根材別の費用相場

屋根の葺き替えでは、既存の屋根材と同じ屋根材を採用できるのはもちろん、瓦かたスレート、スレートからガルバリウム鋼板といったように、異なる屋根材へ交換することも可能です。

ただ、以下のとおり、同じ屋根材を採用するのか、異なる屋根材を採用するのかによって、葺き替えの費用が変わります。

既存の屋根材 施工内容 総額費用(目安)
瓦の交換 100〜266万円
  瓦からスレート 70〜200万円
  瓦からガルバリウム 80〜210万円
スレート
カラーベスト
コロニアル
スレート交換 70〜200万円
  スレートからガルバリウム 90〜200万円
セメント瓦 セメント瓦から瓦(日本瓦/洋瓦) 100〜250万円
  セメント瓦からスレート 98〜260万円
  セメント瓦からガルバリウム 80〜200万円

どの屋根材を採用しても大差がないとはいえ、少なくとも100万円程度はかかるといえます。また、住宅の大きさや屋根の形状、勾配などでも費用相場が変わるため、こちらの費用相場はあくまで目安として考えましょう。

屋根の葺き替え費用の内訳

屋根の葺き替えにかかる費用は、新しく採用する屋根材の材料代のほか、既存の屋根の撤去費用や下地補修、防水シートの交換などさまざまな項目があります。

ここでは、屋根の葺き替え費用の内訳を解説します。

施工内容 総額費用(目安)
新しい屋根材の施工費 日本瓦(和瓦):6,000〜10,000円/㎡
  スレート:5,000〜8,000円/㎡
  ガルバリウム鋼板:6,000〜10,000円/㎡
既存屋根の撤去費 1,,500〜3,000円/㎡
下地補修費 2,000〜3,500円/㎡
防水シート 500〜1,500円/㎡
足場費用 600〜1,500円/㎡
アスベスト処理費(※古いスレート屋根の場合) 20,000〜85,000円/㎡

このように、屋根の葺き替えにはさまざまな費用がかかります。とくに、新しく採用する屋根材の種類によって、金額差が生じやすいといえるでしょう。
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屋根の葺き替えのメリット


屋根の葺き替えを行ううえで、メリットについて気になる方も多いでしょう。

ここでは、屋根の葺き替えを行うメリットを3つ解説します。

下地の劣化も補修できる

屋根の葺き替えは表面的な補修だけでなく、下地の劣化も補修できることがメリットです。

屋根塗装や重ね葺きでは対応できないような劣化具合でも、屋根を丸ごと交換する葺き替えなら、劣化状態をリセットできます。

屋根全体をリフォームすることで、結果的に住まい自体の耐久性をアップさせることにつながります。

雨漏りなどの自然災害からの危険を防げる

屋根は、台風や地震、紫外線などさまざまな外的要因から住まいを守っています。

しかし、古い屋根材は雨水の侵入を防ぐ機能が低下していることが多く、突然、雨漏りが発生するなどのリスクがあります。

そこで、新しい屋根材に替えることで、水漏れやそれに伴う構造躯体の損傷を効果的に防ぐことができます。また、耐久性の高い屋根材を選ぶことで、将来的な災害に対する備えも強化されるでしょう。

軽量な屋根材を選ぶことで耐震性の向上が期待できる

屋根の葺き替えのときに軽量な屋根材を選ぶと、住まいの耐震性向上が期待できることもメリットです。

軽量な屋根材を選ぶことにより、地震時の建物への負荷を軽減し、倒壊のリスクを低減できます。

もちろん、コストパフォーマンスや耐用ネンスなど、耐震性以外にも注目すべきポイントがありますが、希望に応じて最適な屋根材に交換できるのは葺き替えのメリットであるといえるでしょう。
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屋根の葺き替えのデメリット


屋根の葺き替えはさまざまなメリットがある一方で、デメリットもあります。

ここでは、屋根の葺き替えのデメリットを見ていきましょう。

施工費用が高額

屋根の葺き替えは、屋根の劣化をリセットできるなどのメリットがある反面、他のリフォーム方法よりも施工費用が高額になりやすいことがデメリットです。

新しい屋根材の購入費用に加え、既存の屋根の撤去・処分費用がかかることから、材料費や人件費が高くなり、結果的に高額な費用が必要となります。

屋根の葺き替えは深刻な劣化症状にも対応できるとはいえ、大きな出費となりやすいことに注意してください。

施工期間中の雨漏りのリスクがある

屋根の葺き替え工事中は、雨天候で雨漏りのリスクが伴うこともデメリットとして挙げられます。

屋根の葺き替えの工事期間中の場合、屋根が一時的に取り払われるので、雨漏りのリスクがあるのです。

もちろん、天候を考慮して施工時期を決めますが、雨漏りのリスクがゼロではないことに注意してください。

なお、万が一雨漏りが発生したときに備えて、事前に業者の対応を確認しておくのがおすすめです。
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屋根リフォームは「葺き替え」「重ね葺き(カバー工法)」のどちらがおすすめ?


屋根リフォームを検討している方のなかには、「葺き替え」か「重ね葺き(カバー工法)」のどちらを選択すべきか迷っている方も多いでしょう。

ここでは、それぞれのリフォーム方法がどのようなケースにおすすめかを解説します。

葺き替えがおすすめのケース

葺き替えがおすすめなのは、以下のような条件に当てはまる場合です。

・現在の屋根材が瓦である
・過去に重ね葺き(カバー工法)でリフォームしたことがある
・下地が劣化している可能性がある
・雨漏りが発生している
・屋根の劣化が激しい
・劣化状態をリセットしたい
・予算がある程度確保できる
・費用よりも屋根の耐久性を重視したい

すべての条件に当てはまっている必要がありませんが、瓦屋根は重ね葺き(カバー工法)がむずかしいため、現状の屋根材が瓦の場合は葺き替えが適しています。

また、費用をかけてでも屋根の状態をできるだけよくしたい、屋根の劣化がかなり進んでいると言った場合も、葺き替えがおすすめです。

重ね葺き(カバー工法)がおすすめのケース

次に、重ね葺き(カバー工法)は以下のような条件に当てはまる場合に適しています。

・屋根リフォームの費用をできるだけ抑えたい
・下地までは劣化していない
・短い工期で終わらせたい
・騒音やホコリなどで近隣トラブルを起こしたくない
・2004年以前に製造されたスレート屋根で、アスベストを含んでいる可能性がある

このような条件に当てはまっている場合は、葺き替えではなく重ね葺き(カバー工法)を検討してみましょう。

とくに、2004年以前に製造されたスレート屋根を採用している場合、葺き替えを行うとアスベストが飛散してしまう可能性があるため、実施できないことがあります。その点については、施工店にきちんと確認するようにしてください。
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屋根の葺き替えリフォームの工事期間


屋根の葺き替えにかかる工事期間は、1週間程度が目安です。基本的な工程は以下のとおりであり、各工程に1日ずつかかることから約1週間の工期となります。

1.足場の組み立て
2.古い屋根材の撤去
3.下地の張り替え
4.防水シートの施工
5.新しい屋根材の取り付け
6.足場の解体・清掃

ただし、屋根の形状や傾き、大きさ、劣化具合、近隣の住宅との距離などで工期が伸びることもあります。さらに、悪天候で作業できなければ、その分工期が伸びるため、順調に工事が進んだ場合は1週間程度を考えておくのがおすすめです。
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葺き替え工事で抑えておきたい3つのポイント


屋根の葺き替え工事は、高額な費用がかかるため、後悔のないよう実施することが大切です。

ここでは、屋根の葺き替え工事で押さえておくべきポイントを3つ解説します。

アスベスト含有の有無について

2004年以前に製造されたスレート屋根はアスベストを含んでいる可能性があり、慎重にリフォームしなければなりません。

2022年4月から、100万円を超えるすべての改修工事でアスベストの含有有無を行政機関へ事前報告するよう義務化されており、さらに2023年10月からは有資格者の調査が必要になります。

通常、業者がきちんと対応してくれるはずですが、絶対に信頼できるとは言い切れません。そのため、今後、屋根リフォームを検討している方は、業者がアスベストの事前報告を実施しているか確認しましょう。

野地板について

屋根の葺き替えでは、今ある古い野地板を残して新しい野地板を重ねて施工します。

野地板として用いられるのは構造用合板と呼ばれるものです。ただ、合板にはさまざまな種類があるため、構造用合板が使われているかチェックしておくことをおすすめします。見積書に「構造用合板」と記載されており、「12mm」以上であるかを確認するようにしてください。

下地調整について

土葺き屋根の場合、経年劣化により屋根面の変形が見られます。

そのため、屋根面を平坦に調整する下地調整という工程が必要になります。屋根面が歪んだまま施工しても、隙間ができて短期間で劣化につながる可能性があります。

そのため、土葺き屋根の葺き替えを検討している方は、打ち合わせや見積もりで下地調整が含まれているか確認しましょう。

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屋根葺き替え工事に活用できる助成金・補助金制度


屋根の葺き替えは高額な費用がかかるため、できるだけ費用を抑えて実施したいと考えるのは当然です。

屋根の葺き替え工事の費用を抑える方法の一つとして、助成金・補助金制度を活用する方法があります。まず、屋根の葺き替えで利用できる国の補助金を紹介します。

補助金名 補助率 1戸あたりの補助限度額
長期優良住宅化リフォーム推進事業制度:評価基準型 リフォーム工事合計額の1/3 100万円(150万円)
長期優良住宅化リフォーム推進事業制度:認定長期優良住宅型 リフォーム工事合計額の1/3 200万円(250万円)
住宅・建物建築物安全ストック形成事業 国と地方で23% 240万円/戸

そのほか、地方自治体が提供している補助金制度もあります。
たとえば、埼玉県さいたま市では、1戸あたり120万円を上限に屋根の葺き替えへの補助金を設置しています。

なお、助成金や補助金制度を利用するには条件があるため、条件に該当するかどうかを含めて、情報収集したうえで手続きを進めることが大切です。
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まとめ


今回は、屋根の葺き替えについて解説しました。

屋根の葺き替えは数百万円以上の工事費用がかかることが一般的であり、ポイントやメリット・デメリットを抑えて実施することが大切です。

屋根全面をリフォームする方法では、屋根の葺き替えのほか、重ね葺きという選択肢もあるため、どちらが最適か慎重に判断するようにしましょう。

ぜひ今回の記事を参考に、満足度の高い屋根の葺き替え工事を実施してみてください。
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