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遮熱塗料って白色しかないの?遮熱塗料で濃い色で塗装したいときは?

2022.06.03
 真夏の室内の温度が高いので屋根に遮熱効果の高い塗料を塗ろうと思ったら、相談した塗装業者から白っぽい色で塗装することを強く奨められました。
しかし白っぽい色は汚れが目立つと思うので、後々のことを考えると非常に不安になります。
実際に近所の家の屋根を見渡してみても、白系の屋根はほとんど見当たりません。

こうした悩みや不安を感じられている方はいらっしゃいませんか?
遮熱効果のメリットと、見た目やメンテナンス性のデメリットとのバランスを上手くとるためにはどうすれば良いのか、非常に頭の痛いところですよね。

そこで今回は、そもそも遮熱塗料とはどのような塗料なのか、遮熱塗料で濃い色に塗装したい場合にはどうすれば良いのかを紹介します。
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遮熱塗料とは?

遮熱塗料とは太陽光を反射する効果を持つ塗料のことで、正式名称を「高日射反射率塗料」といいます。
2011年に日本塗料工業会によって工業規格が定められました。
工業規格とは、工業分野における標準化を進めるために制定する「取り決め(標準規格)」のこと(Wikipediaより)で、適切な性能を持つ製品の普及を目的として制定されたものです。
遮熱塗料で塗装した屋根や外壁は太陽光を反射するため、屋根に遮熱塗料を塗ると室内の温度上昇を抑制する効果が期待されます。


そのため、室温が2~5℃程度下がる、冷房にかかる電気代が節約できる、電気使用量が減るためCO2削減に繋がるといったメリットがあります。
実際に環境省が行った調査によると、屋根に遮熱塗料を塗布した場合には、夏の室温を1.8℃ほど抑制することができたとのことです。
こうしたことから遮熱塗料は省エネ商品として国からも推奨されていて、自治体によっては遮熱塗料で塗装すると補助金(助成金)を受け取ることができます。
金額にすると10~最大25万円程度になることが多く、決して少ない金額ではないので、一度補助金の有無を調べてみると良いでしょう。

一方、遮熱塗料の役割は夏場の暑さを低減することなので、冬の寒さには対応していません。
したがって寒さの厳しい地域には不向きなので、注意が必要です。
また遮熱塗料の耐用年数は8~12年ほどで、現在最も多く採用されているシリコン塗料とほぼ同程度といえます。
代表的な遮熱塗料には、日本ペイントの「サーモアイSi」やエスケー化研の「クールタイトF」、関西ペイントの「アレスクール」などがあるほか、遮熱・断熱塗料の先駆け的存在である日進産業の「ガイナ」が有名です。
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遮熱塗料が、白色ほど効果が高くなる理由

「遮熱効果」が最も高い色は「白色」になります。
なぜなら白っぽい明るい色(明度が高い色)ほど暑さの原因となる太陽光を反射するためです。
したがって真夏に白いTシャツを着ているのと黒いTシャツを着ているのとでは体感温度が違うように、淡彩色の屋根と濃彩色の屋根とでは表面温度が全く異なります。

よく塗料メーカーのカタログなどには色ごとの日射反射率が掲載されていますが、それによると白色の全日射反射率が90%を超えるのに対し、黒色の場合は30%以下となっています。
全日射反射率とは、可視光線と近赤外線を反射する能力をいい、数値が大きくなるほど遮熱能力が高いといえます。


一方、白系の塗料は可視光を良く反射するので、建物の位置関係によっては反射光で眩しくなるといった近隣トラブルに繋がってしまう恐れがあります。
また地域によっては景観法で、明るすぎる色の使用を制限しているところもあるようです。
したがって屋根を白系の色で塗装する場合にはこのような点にも十分に配慮する必要があり、念のために市町村等に事前に確認しておいた方が良いでしょう。
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遮熱塗料で濃い色に塗装したい場合には?

国内においては、屋根は古くから黒やダークグレー、ダークブラウンといった落ち着きのある少し濃い目の色の方が好まれる傾向があります。
昔ながらの瓦屋根でも、淡彩色の屋根はほとんど見かけません。

これには屋根はホコリや排気ガス、雨垂れなどの汚れが付着しやすい場所なので、白っぽい色だと汚れが目立って見た目が悪いという理由があるためでしょう。
また前述したように、屋根を白系の色で塗装した場合には、近隣トラブルに発展してしまうこともあります。
では「遮熱効果の高い色で塗装したいが、汚れが目立つのは嫌だ・・・」という場合には、どうすれば良いのでしょうか。

濃い色の塗料よりも淡い色の塗料の方が、遮熱効果が高くなるのは遮熱塗料の場合も同じで、場合によっては濃い色の遮熱塗料よりも淡い色の一般的な安い塗料の方が、遮熱効果が高くなることもあるようです。
(同じ色同士で比較すれば遮熱塗料の方が、日射反射率が高くなるため、遮熱効果も高くなります)
したがって遮熱塗料に最大の遮熱性能を発揮させるためには、できるだけ日射反射率が高い淡い色を選んで塗装する必要があります。
そこで遮熱効果のメリットと見た目のデメリットとのバランスをとるためには、ライトグレーやライトブラウン、ライトブルーなどといったような比較的日射反射率が高い中間色を選ぶのもひとつの方法です。

また住宅密集地に建つ家の屋根は、前面道路や隣地からはほとんど見えないことが多いといえます。
中には、下屋(1階部分の屋根)は見えても大屋根(2階部分の屋根)は見えないこともあるでしょう。
このような場合には、思い切って大屋根部分のみを遮熱効果の高い淡い色にする方法もあります。
下屋はグレー、大屋根はライトグレーといったように同系色の色で塗り分ければ、それほど違和感はありません。
そしてもともと太陽光がよくあたるのは大屋根になるので、これだけでも十分な効果があるといえます。
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まとめ

せっかく屋根を遮熱塗料で塗り替えるのならば、遮熱効果を最大限に発揮させたいものです。
夏場に熱くなりやすい金属屋根の場合や、既存の屋根が黒っぽい色の場合には、遮熱塗料の効果が実感しやすいことでしょう。

しかし遮熱効果は白色が一番高いので、せっかく遮熱塗料で塗り替えたとしても、従来よりも濃い色で塗り替えてしまうとほとんど効果を実感できないことにもなりかねません。

したがって屋根の遮熱性能を向上させたいもののどうしても屋根を濃い色にしたい場合には、天井・屋根裏の断熱リフォーム(天井裏や屋根裏に断熱材を充填する)や屋根材の葺き替えなど、別の方法を検討する必要があります。
また遮熱塗料の効果は建物の構造によっても変わるので、遮熱塗料を使って屋根塗装を行う前には、事前にきちんと建物調査を行っておくことをお勧めします。


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