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外壁
2023年05月13日
外壁塗装が剥がれる原因とは?施工不良の見極め方や適切な対処法について解説
Contents
住宅の外壁材や屋根材は塗装によって美観を維持したり、雨水の侵入を防止したりしていますが、毎日紫外線や雨風にさらされており、塗装自体が少しずつ劣化しています。
複数ある外壁・屋根塗装の劣化症状のうち、「剥がれ」はよくある症状の一つです。しかし、塗装の剥がれは「経年劣化によるもの」と「施工不良によるもの」の2つの原因が考えられます。
もし剥がれが発生したらどのように補修すべきなのか、さらに剥がれが施工不良によるものだと発覚したらどのように対処すべきなのか不安に感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、外壁・屋根塗装が剥がれる原因を解説したうえで、原因別の対処法を詳しく解説します。
外壁・屋根塗装の劣化症状は、外壁や屋根に触れると白い粉が付着するチョーキングやクラック(ひび割れ)、藻やカビ、コケの発生などさまざまですが、これらは経年劣化によるものだと考えられます。
一方、今回解説する外壁・屋根塗装の剥がれも劣化症状の一つですが、以下の2つの原因が考えられます。
・原因1:経年劣化
・原因2:施工不良
ただ、耐用年数は塗料によって異なり、10年未満のものもあれば20年以上の耐用年数を持つものもあります。そのため、一概に施工から何年以上経って剥がれが発生したら経年劣化であるとは言い切れません。
また、耐用年数はあくまで目安であり、周辺環境や外壁材の種類などによって劣化の進行具合が変わります。
塗料の種類ごとの耐用年数の目安は以下の通りです。
周辺環境の影響により耐用年数より早い段階でも剥がれが発生することもありますが、表を参考にして経年劣化による剥がれか検討してみましょう。
たとえば、外壁塗装は単に塗料を塗るだけでなく、下塗り、中塗り、上塗りという3度の塗装工程があるほか、下地処理や補修の工程もあり、一つひとつの工程で専門知識と技術が求められます。
とくに塗装工程では、塗布する塗料の厚みや乾燥が十分に行われているのかなどで仕上がりに差が生じます。複数ある工程のうちのどこかで不備があると、塗料がきちんと密着しない、塗膜が形成されないといったことになり、施工不良として剥がれになるのです。
外壁・屋根塗装を終えてすぐの頃は、施工不良がないか入念にチェックする方が多いのではないでしょうか。
しかし、施工不良による外壁・屋根塗装の剥がれは、施工完了後すぐに発生するのではなく、2〜3年経ってから発生するのが一般的であり、知識がなければ施工不良とは気付きにくいといえます。
ただ、本来なら10年以上の耐用年数を期待できる外壁・屋根塗装に対し、たった数年で剥がれが生じていれば施工不良を疑わざるを得ません。
しかし、本当に施工不良による剥がれなのかは年数だけでは判断できないため、専門業者に点検してもらって判断する必要があります。
新築一戸建てを購入してから数年、もしくは再塗装してから数年しか経っていないタイミングで外壁や屋根に剥がれが見られたら、施工不良が疑われると解説しました。
ここでは、どのような施工不良が剥がれにつながるのか、詳しく解説していきます。
一般的な下地処理の工程で行われる作業は以下の通りです。外壁材や屋根材の種類や状態に合わせて、適切な処理が行われます。
・高圧洗浄:ほこりや汚れを落とす
・クラック補修:ひび割れを埋める
・ケレン:サビや汚れを落とす
下地処理が不十分だと汚れや傷が残ったまま塗料を塗ることになり、表面上はきれいに見えるのですが塗料が密着せず剥がれの原因になります。
外壁や屋根の塗装と聞いてイメージする、塗料を塗る工程は中塗りと上塗りの2回であり、最初の塗装工程にあたる下塗りは専用の下塗りの材(シーラー・フィラー・プライマー)が使われます。下塗りは、中塗りと上塗りの工程で塗布する塗料の密着度を高める役割があり、重要な工程の一つです。
しかし、作業工数を減らすために下塗りの工程が省略されたり、適切な下塗りが行われなかったりすると、塗料がすぐに剥がれてしまいます。
下塗り材には、使用できる外壁材の種類や配合比率、使用量(1㎡あたり)といった細かな使用方法が決められており、記載されている通りの使用方法を守らなければ効果が発揮されません。
たとえば、日本ペイントの外壁用の下塗り材は以下のような使用方法が定められています。
※参考:日本ペイントHP
このように、下塗り材ごとに細かな使用方法が決められているのがわかるでしょう。
そのため、どんなによい下塗り材を使っていたとしても使用方法を誤ればパフォーマンスを発揮できません。施工業者の技術や知識が不足していた、もしくは手抜き工事をされると、下塗りの工程で施工不良となって剥がれにつながるのです。
乾燥が不十分なまま重ね塗りをすると、塗料が密着せず剥がれの原因となります。
塗料ごとに基本的な乾燥時間が決められていますが、気温や天候に合わせて乾燥時間を現場で見極める必要があり、判断を誤れば施工不良になってしまいます。
・気温が5℃以下
・湿度が85%以上
この二つの条件のどちらか一つでも該当している場合は施工不可になり、基本的に雨が降っていたり、真冬で気温が低すぎたりすると施工できないといえるでしょう。
というのも、湿度が高過ぎたり、気温が低すぎたりすると塗料が乾燥しなくなるのが理由です。また、雨が降っていると塗料に水分が含まれて、塗料本来の機能を発揮できなくなります。
本来なら業者が天候条件を見極めて施工してくれるはずです。しかし、作業件数を稼ごうとする悪質な業者に依頼してしまうと、悪条件が影響して施工不良となり、剥がれの原因になる可能性があるので注意しなければなりません。
外壁・屋根に剥がれが見つかった場合、原因に関係なく最終的には補修しなければなりません。
しかし、どのような原因で発生した剥がれなのかによって対処法が異なるため、ここでは施工不良が原因でできた剥がれの対処法を解説します。
その際、契約書や見積書、工事契約書などを準備しておくようにしましょう。
見積書には塗料や工事内容が記載されているため、契約する段階で塗料や工事内容にミスが無かったかを確認できるほか、保証書には保証範囲や期間が記載されているはずです。
判断を業者任せにするのではなく、施工不良が発生した経緯や保証内容を依頼者側が把握しておくことで、施工業者が適正な対応をしてくれない場合でも、保証書があれば権利を主張しやすくなります。
外壁・屋根塗装の保証は以下の3種類があります。
基本的には施工業者による自社保証を受けることになるでしょう。ただ、どのようなケースでも保証が使えるわけではないため、保証が適用されるかどうか調べる必要があります。
そして、以下の項目を満たしていれば保証を受けられるでしょう。
・自社保証がある
・保証期間内である
・保証範囲に該当している
・施工業者が倒産していない
自社保証は1年のものもあれば10年という長期間のものもあり、さらに保証範囲も異なります。たとえば、ひび割れは保証の対象でないケースがあるので、事前に保証内容を確認しておきましょう。
また、保証の対象になったとしても、無料の場合と安く再塗装してもらえる場合があるので注意が必要です。
万が一、施工業者が倒産していたら自社保証が適用されません。施工業者が第三者保証に加入していれば、自社保証に変わって第三者保証が適用されます。
また、保証を受けられないケースで多いのが、自社保証しかない施工業者がすでに倒産してしまっているケースです。長期保証を謳っていたとしても、すでに倒産している場合は保証を受けられず、基本的には自費で補修することになります。
とくに剥がれは施工業者側の不備を指摘しやすいため、きちんと主張すれば泣き寝入りする可能性を低くできます。
ただし、手ぶらで相談に行くのではなく、正確に情報を伝えるために見積書や保証書を準備するほか、剥がれている箇所の写真を撮影して相談に行くようにしましょう。
とはいえ、消費生活センターが実際に補修してくれるわけではなく、最終的には施工業者と話し合いをする必要があるため、返金や補修などどのような対応を希望するのか考えておくことも大切です。
基本的には、優良業者が塗装した場合は耐用年数を全うしていても塗装は剥がれにくいです。
耐用年数が過ぎると剥離の先に色あせがはじまり、チョーキングが発生します。
ただその状態で長期間放置をしてしまうと塗装が剥がれる可能性があります。
「高額な出費を避けたい」という思いからメンテナンスを先延ばしにしがちですが、剥がれを放置しても自然に状態がよくなることはありません。できるだけ症状が軽い段階でメンテナンスすることで、補修費用も安く抑えられるため、早めにメンテナンスすることがポイントです。
外壁・屋根塗装の剥がれは「経年劣化によるもの」と「施工不良によるもの」の2つの原因が考えられます。再塗装してから数年しか経っていない場合は、施工不良が原因である可能性が高いでしょう。
ただ、施工不良が疑われる場合でも見た目だけでは正確に判断できないため、専門業者に点検してもらうのがおすすめです。
ぜひ今回の記事を参考に、外壁や屋根の剥がれに悩んでいる方は、最適な対処法を見つけてみてください。
複数ある外壁・屋根塗装の劣化症状のうち、「剥がれ」はよくある症状の一つです。しかし、塗装の剥がれは「経年劣化によるもの」と「施工不良によるもの」の2つの原因が考えられます。
もし剥がれが発生したらどのように補修すべきなのか、さらに剥がれが施工不良によるものだと発覚したらどのように対処すべきなのか不安に感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、外壁・屋根塗装が剥がれる原因を解説したうえで、原因別の対処法を詳しく解説します。
外壁・屋根塗装が剥がれる原因は大きく分けて2つ

外壁・屋根塗装の劣化症状は、外壁や屋根に触れると白い粉が付着するチョーキングやクラック(ひび割れ)、藻やカビ、コケの発生などさまざまですが、これらは経年劣化によるものだと考えられます。
一方、今回解説する外壁・屋根塗装の剥がれも劣化症状の一つですが、以下の2つの原因が考えられます。
・原因1:経年劣化
・原因2:施工不良
原因1:経年劣化
外壁・屋根塗装の塗料には耐用年数があり、耐用年数に近づくと経年劣化で塗装が剥がれることがあります。ただ、耐用年数は塗料によって異なり、10年未満のものもあれば20年以上の耐用年数を持つものもあります。そのため、一概に施工から何年以上経って剥がれが発生したら経年劣化であるとは言い切れません。
また、耐用年数はあくまで目安であり、周辺環境や外壁材の種類などによって劣化の進行具合が変わります。
塗料の種類ごとの耐用年数の目安は以下の通りです。
塗料の種類 | 耐用年数 |
アクリル塗料 | 3〜5年 |
ウレタン塗料 | 5〜8年 |
シリコン塗料 | 8〜12年 |
フッ素塗料 | 15年〜18年 |
無機塗料 | 18年〜30年 |
周辺環境の影響により耐用年数より早い段階でも剥がれが発生することもありますが、表を参考にして経年劣化による剥がれか検討してみましょう。
原因2:施工不良
「フッ素塗料を施工して5年ほどしか経っていない」といった場合、施工不良によって剥がれが発生している可能性があります。たとえば、外壁塗装は単に塗料を塗るだけでなく、下塗り、中塗り、上塗りという3度の塗装工程があるほか、下地処理や補修の工程もあり、一つひとつの工程で専門知識と技術が求められます。
とくに塗装工程では、塗布する塗料の厚みや乾燥が十分に行われているのかなどで仕上がりに差が生じます。複数ある工程のうちのどこかで不備があると、塗料がきちんと密着しない、塗膜が形成されないといったことになり、施工不良として剥がれになるのです。
施工不良による剥がれは2~3年程度で起きるのが一般的

外壁・屋根塗装を終えてすぐの頃は、施工不良がないか入念にチェックする方が多いのではないでしょうか。
しかし、施工不良による外壁・屋根塗装の剥がれは、施工完了後すぐに発生するのではなく、2〜3年経ってから発生するのが一般的であり、知識がなければ施工不良とは気付きにくいといえます。
ただ、本来なら10年以上の耐用年数を期待できる外壁・屋根塗装に対し、たった数年で剥がれが生じていれば施工不良を疑わざるを得ません。
しかし、本当に施工不良による剥がれなのかは年数だけでは判断できないため、専門業者に点検してもらって判断する必要があります。
施工不良で外壁・屋根塗装が剥がれる原因

新築一戸建てを購入してから数年、もしくは再塗装してから数年しか経っていないタイミングで外壁や屋根に剥がれが見られたら、施工不良が疑われると解説しました。
ここでは、どのような施工不良が剥がれにつながるのか、詳しく解説していきます。
下地処理不足
塗装工程の前段階にあたる、下地処理が不十分だと剥がれにつながる原因となります。下地処理とは、塗装工程に入る前に外壁や屋根表面のほこりや汚れを取ったり、傷を補修したりする工程のことです。一般的な下地処理の工程で行われる作業は以下の通りです。外壁材や屋根材の種類や状態に合わせて、適切な処理が行われます。
・高圧洗浄:ほこりや汚れを落とす
・クラック補修:ひび割れを埋める
・ケレン:サビや汚れを落とす
下地処理が不十分だと汚れや傷が残ったまま塗料を塗ることになり、表面上はきれいに見えるのですが塗料が密着せず剥がれの原因になります。
下塗り材が適切な量、正しい方法で塗られていない
外壁・屋根塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の3度塗装工程があります。外壁や屋根の塗装と聞いてイメージする、塗料を塗る工程は中塗りと上塗りの2回であり、最初の塗装工程にあたる下塗りは専用の下塗りの材(シーラー・フィラー・プライマー)が使われます。下塗りは、中塗りと上塗りの工程で塗布する塗料の密着度を高める役割があり、重要な工程の一つです。
しかし、作業工数を減らすために下塗りの工程が省略されたり、適切な下塗りが行われなかったりすると、塗料がすぐに剥がれてしまいます。
下塗り材の選定・使用ミス
下塗りの工程を行ったとしても、下塗りの材を選び間違えたり、使い方が適切でなかったりすると剥がれにつながります。下塗り材には、使用できる外壁材の種類や配合比率、使用量(1㎡あたり)といった細かな使用方法が決められており、記載されている通りの使用方法を守らなければ効果が発揮されません。
たとえば、日本ペイントの外壁用の下塗り材は以下のような使用方法が定められています。
名称 | 用途 | 素材 | 使用量 | 希釈材 | 希釈率 | 乾燥時間 |
水性シリコン浸透シーラー | 戸建住宅 | 窯業系サイディングボード・モルタル壁 | 0.16(kg/㎡/回) | 無希釈 | ー | 23℃で3時間以上 |
ニッペファインパーフェクトシーラー透明・ホワイト | 戸建住宅、マンション、教育施設、オフィス、ホテル、工場など | サイディングボード、コンクリート・モルタル、ALC住宅用化粧スレート屋根など | 0.05〜0.12(kg/㎡/回) ※サイディングボードに塗布する場合 |
無希釈 | ー | 23℃で4時間以上7日以内 |
このように、下塗り材ごとに細かな使用方法が決められているのがわかるでしょう。
そのため、どんなによい下塗り材を使っていたとしても使用方法を誤ればパフォーマンスを発揮できません。施工業者の技術や知識が不足していた、もしくは手抜き工事をされると、下塗りの工程で施工不良となって剥がれにつながるのです。
塗料の乾燥不足
外壁・屋根塗装は3回の塗装工程がありますが、重ね塗りをするときは、先に塗っている塗料が十分に乾燥していなければなりません。乾燥が不十分なまま重ね塗りをすると、塗料が密着せず剥がれの原因となります。
塗料ごとに基本的な乾燥時間が決められていますが、気温や天候に合わせて乾燥時間を現場で見極める必要があり、判断を誤れば施工不良になってしまいます。
悪条件の天候で無理に施工した
外壁・屋根塗装は一年中いつでも施工できるわけではなく、施工できない気候条件があります。・気温が5℃以下
・湿度が85%以上
この二つの条件のどちらか一つでも該当している場合は施工不可になり、基本的に雨が降っていたり、真冬で気温が低すぎたりすると施工できないといえるでしょう。
というのも、湿度が高過ぎたり、気温が低すぎたりすると塗料が乾燥しなくなるのが理由です。また、雨が降っていると塗料に水分が含まれて、塗料本来の機能を発揮できなくなります。
本来なら業者が天候条件を見極めて施工してくれるはずです。しかし、作業件数を稼ごうとする悪質な業者に依頼してしまうと、悪条件が影響して施工不良となり、剥がれの原因になる可能性があるので注意しなければなりません。
施工不良が原因で塗装が剥がれたときの対処法

外壁・屋根に剥がれが見つかった場合、原因に関係なく最終的には補修しなければなりません。
しかし、どのような原因で発生した剥がれなのかによって対処法が異なるため、ここでは施工不良が原因でできた剥がれの対処法を解説します。
契約書に記載されている保証範囲を確認する
施工不良が疑われる外壁・屋根の剥がれを見つけたら、施工業者に連絡して点検を依頼するのが対処法の一つです。その際、契約書や見積書、工事契約書などを準備しておくようにしましょう。
見積書には塗料や工事内容が記載されているため、契約する段階で塗料や工事内容にミスが無かったかを確認できるほか、保証書には保証範囲や期間が記載されているはずです。
判断を業者任せにするのではなく、施工不良が発生した経緯や保証内容を依頼者側が把握しておくことで、施工業者が適正な対応をしてくれない場合でも、保証書があれば権利を主張しやすくなります。
塗装業者に連絡して保証が使えるか確認する
点検を依頼する前に施工業者に連絡し、保証が使えるかを確認するのも対処法といえます。外壁・屋根塗装の保証は以下の3種類があります。
種類 | 保証者 | 適用されるケース |
自社保証 | 施工業者 | 施工ミスがあった場合など |
メーカー保証 | 塗料メーカー | 塗料が不良品だった場合など |
第三者保証 | 特定のリフォーム団体や組合(施工業者が加盟している場合) | 施工業者が倒産した場合など |
基本的には施工業者による自社保証を受けることになるでしょう。ただ、どのようなケースでも保証が使えるわけではないため、保証が適用されるかどうか調べる必要があります。
保証が使えるケース
自社保証といっても施工業者によって保証期間や保証範囲が異なりますが、基本的には施工不良、瑕疵があることが前提となります。そして、以下の項目を満たしていれば保証を受けられるでしょう。
・自社保証がある
・保証期間内である
・保証範囲に該当している
・施工業者が倒産していない
自社保証は1年のものもあれば10年という長期間のものもあり、さらに保証範囲も異なります。たとえば、ひび割れは保証の対象でないケースがあるので、事前に保証内容を確認しておきましょう。
また、保証の対象になったとしても、無料の場合と安く再塗装してもらえる場合があるので注意が必要です。
万が一、施工業者が倒産していたら自社保証が適用されません。施工業者が第三者保証に加入していれば、自社保証に変わって第三者保証が適用されます。
保証が使えないケース
保証期間が過ぎている、保証の範囲内でないといった場合、施工不良による剥がれであったとしても保証が適用されません。天災や火災による損傷も保証を受けられないので注意しましょう。また、保証を受けられないケースで多いのが、自社保証しかない施工業者がすでに倒産してしまっているケースです。長期保証を謳っていたとしても、すでに倒産している場合は保証を受けられず、基本的には自費で補修することになります。
業者がきちんと対応してくれない場合は消費者センターに相談しよう
「連絡を無視されている」「明らかな施工不良による剥がれもかかわらず、補修の必要はないと主張される」など、施工業者がきちんと対応してくれない場合は消費生活センターや紛争処理支援センターに相談する対処法があります。とくに剥がれは施工業者側の不備を指摘しやすいため、きちんと主張すれば泣き寝入りする可能性を低くできます。
ただし、手ぶらで相談に行くのではなく、正確に情報を伝えるために見積書や保証書を準備するほか、剥がれている箇所の写真を撮影して相談に行くようにしましょう。
とはいえ、消費生活センターが実際に補修してくれるわけではなく、最終的には施工業者と話し合いをする必要があるため、返金や補修などどのような対応を希望するのか考えておくことも大切です。
経年劣化が原因で塗装が剥がれた場合

基本的には、優良業者が塗装した場合は耐用年数を全うしていても塗装は剥がれにくいです。
耐用年数が過ぎると剥離の先に色あせがはじまり、チョーキングが発生します。
ただその状態で長期間放置をしてしまうと塗装が剥がれる可能性があります。
「高額な出費を避けたい」という思いからメンテナンスを先延ばしにしがちですが、剥がれを放置しても自然に状態がよくなることはありません。できるだけ症状が軽い段階でメンテナンスすることで、補修費用も安く抑えられるため、早めにメンテナンスすることがポイントです。
まとめ
今回は外壁や屋根の剥がれについて解説しました。外壁・屋根塗装の剥がれは「経年劣化によるもの」と「施工不良によるもの」の2つの原因が考えられます。再塗装してから数年しか経っていない場合は、施工不良が原因である可能性が高いでしょう。
ただ、施工不良が疑われる場合でも見た目だけでは正確に判断できないため、専門業者に点検してもらうのがおすすめです。
ぜひ今回の記事を参考に、外壁や屋根の剥がれに悩んでいる方は、最適な対処法を見つけてみてください。
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