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ジョリパット外壁のメンテナンス 意匠性を保つポイント

2021.08.03


 目次
 
住宅の外壁仕上げには様々な種類がありますが、モルタル壁に直線や扇型などの模様を現場で塗り付けたものを
見かけたことがある方が多いのではないでしょうか。
サイディング外壁を見慣れた目には、非常に新鮮に感じる方も少なくないと思います。
この様な仕上げの代表的なものがアイカ工業の「ジョリパット」です。

ジョリパットが持つ素朴な風合いやおしゃれな外観は、サイディングにはない独特の魅力があります。
しかしジョリパットにはどれくらいの耐用年数があり、どんなメンテナンスが必要になるのかまで知っている方はそれほど多くはないでしょう。
そこでジョリパットに興味のある方に、ジョリパット外壁のメンテナンスや意匠性を保つポイントなどをご紹介したいと思います。

ジョリパットとは

ジョリパットとは、砂などを塗料の中に混ぜたモルタル外壁用意匠性塗材のことをいい、粘性があって、モルタル壁の上に塗って仕上げていきます。
元々はフランス生まれの塗り壁材のひとつで、国内ではアイカ工業から発売され、すでに40年以上の実績があります。
そしてジョリパットは既存の外壁にも再塗装できるので、新築住宅ばかりでなくリフォームにも採用されています。
また外壁以外にも室内に使用できるタイプがあり、高耐候性タイプ、消臭抗菌タイプなどといった様々な機能を併せ持った商品があるのが特徴です。

さらにジョリパットにはボーダーパターン、スクラッチパターン、ローラーパターンなどといった様々な仕上げ方法があり、
混ぜる骨材の大きさや量によっても仕上がりが異なります。
色も豊富で、180種類のカラーと100種類以上のパターンがあるといわれ、
発想次第で自由なデザインを選択できるのが最大のメリットといえるでしょう。


サイディングなどの工業製品を現場で貼っていく工法を「乾式工法」と呼ぶのに対して、
ジョリパットは水などを使って現場で練って使用するので「湿式工法」と呼ばれています。
そしてジョリパットは、直線や扇型などを現場でパターン付けしていく塗り壁材なので、
施工する職人によって仕上がりが変わるなどのデメリットもあるため注意が必要です。
尚、ジョリパットと同等の商品には、エスケー化研の「ベルアート」や菊水化学工業の「グラナダ」などがあります。

ジョリパットの劣化症状の具体例

ジョリパッドは比較的耐候性が高いので色あせしにくく、また雨による汚れなどが付着しにくい、湿気を吸っても調整できるのでカビが発生しにくい、などの機能を持っています。
そのため塗り替え回数を減らすことができるのがメリットですが、一方では凹凸部分に汚れが溜まりやすい、大きく吸水してしまうことがあるので高圧洗浄ができないといったデメリットもあります。
また、決してメンテナンスフリーという訳ではないので、他の外壁材と同じ様に劣化症状を見落とさないことが大切です。
そこでここではジョリパットの劣化症状の具体例についてご紹介したいと思います。

〇色あせ
ジョリパットの中には30年経過してもほぼ色あせしないものもありますが、長い間には褪色は少しずつ進行するものです。
パッと見だけでは気づきにくいものですが、築10年以上経過したら新築時の色を思い浮かべながら定期的に点検する様にしましょう。

〇藻やコケ、カビなどの付着
ジョリパットも当初の防水性能が落ちてくると藻やコケ、カビなどが繁殖する様になります。
徐々に範囲が広がっていく様であれば、塗り替え時期が到来しているサインです。

〇撥水性の低下

雨上がりに雨で濡れた跡が長く残っている様であれば、塗膜の防水性が低下している可能性があります。
晴れた日に水をかけて確認してみましょう。
壁表面の色が濃くなって、水がじわっと浸み込んでいく様であれば劣化が進んでいるといって良いでしょう。

〇ひび割れの発生
外壁は雨や日射の影響を受けて、常に膨張と収縮を繰り返しています。
これに塗膜が耐えきれなくなると、塗膜の表面にひび割れが発生する様になります。
そのまま放置しておけば、ひび割れが増えて雨漏りの原因にもなりかねないので、早めに塗り替える様にしましょう。

〇塗膜の剥がれ

ジョリパットには凹凸があるため、この部分には水や汚れが溜まりやすくなります。
そのため、凹凸部分が劣化して塗膜が剥がれ落ちるということがあります。
塗膜の剥がれを見つけたら、早急に補修するか、塗り替えることが必要になります。

ジョリパットの施工方法と施工時の注意点

外壁を塗り替える前には通常であれば高圧で洗浄して、外壁に付着した埃や汚れ、コケ、カビなどを綺麗に洗い落とします。
しかしジョリパットは高圧で洗浄すると凹凸部分が剥がれてしまったり、必要以上に吸水してしまったりすることがあります。
そのため適切な水圧に調整して、丁寧に洗浄することが求められます。

またジョリパット外壁を塗り替える際には、塗料の選択が重要です。
ジョリパットは吸水性が高いため、透湿性の低い塗料で塗り替えるとジョリパットの内部に残った水が水蒸気となった時に、行き場を失って、新しい塗膜に膨れができたり、剥がれてしまったりすることがあるためです。
そのため、透湿性の低い微弾性塗料や弾性塗料で塗り替えることはできないので注意が必要です。


外壁にひび割れが発生した場合には、どうしてもひび割れに追従できる弾性塗料で塗り替えようと思いがちですが、透湿性が低い塗料は絶対に避けなければいけません。
ジョリパットの塗り替えには、製造メーカーであるアイカ工業から「ジョリパットフレッシュ」という専用塗料や、遮熱機能が加わった「ジョリパットフレッシュクール」といった塗料が発売されているのでお奨めです。
ジョリパットの質感や風合いを残したままローラーで簡単に施工できる改修用塗材で、艶が抑えられているのが特徴になっています。
また耐候性にも優れ、防藻・防カビ性、防汚性を備えています。

一方、艶がある塗料を希望する場合には、専用塗料以外でも塗装可能ですが、その際にはできるだけ透湿性の高い塗料を選ぶ様にしましょう。

そしてジョリパットの塗り替えは、できるだけひび割れする前に塗り替えることをお奨めします。
ジョリパット外壁をひび割れ補修した後に塗り替えると、ひび割れの補修跡が非常に目立ってしまいがちです。
したがってひび割れが発生する前に塗り替えるためにも、定期的な点検が不可欠になります。

まとめ

ジョリパットの1㎡あたりの単価はパターンによって多少異なりますが、概ね4,000円前後で一般的な塗料よりも高額になり、
耐用年数が長いと言われているフッ素系塗料とほぼ同程度になります。
価格が高いのがデメリットですが、デザイン性が高く、
世界にひとつだけの模様が作れるといっていいほど選択の幅があるのが他の塗料にはないメリットといえるでしょう。
またジョリパットの耐用年数は比較的長く、15~20年ともいわれていますが、決してメンテナンスフリーという訳ではありません。
耐久性を維持するためにも、定期的に点検を行い、適正な時期にメンテナンス工事を行うことが大切です。
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