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難付着サイディングボードとメンテナンス法

2022.05.06

 住宅の外壁材として現在主流となっているサイディングボードの中には、難付着サイディングボードと呼ばれる従来のサイディングボードよりも汚れにくくて色褪せしにくいものがあります。
しかし難付着サイディングボードには様々なメリットがある一方で、塗料が付着しにくいという特徴があり、いざ塗り替えなどのメンテナンスを行おうとする際には手間と配慮が必要になる場合があります。

そこで今回は、難付着サイディングボードの見分け方やメンテナンス方法、メンテナンスを行う際の注意点などを詳しく紹介します。

難付着サイディングボードとは?

難付着サイディングボードとは、光触媒塗料や無機系ハイブリット塗料、フッ素塗料、親水性塗料などで塗装やコーティング加工された外壁材のことをいいます。
はじめから外壁材の表面に特殊なコーティングが施されているため、汚れにくい、色褪せしにくい、紫外線に強いなどといったメリットがあります。
現在の戸建住宅の外壁材として主流の窯業系サイディングの他に、シェアを拡大している金属系サイディングの中にも難付着性のサイディングボードと呼ばれるものがあります。
特殊なコーティングがしてあるため塗り替える際には注意が必要で、一般的に使用されている塗料(下塗り材)との相性が悪く、通常の下塗り材で塗装しても密着せずに塗料の塗膜が次第に剥がれてしまいます。


よって塗装工事で使用する塗料(下塗り材)の選定には注意が必要です。このような理由から、特殊なコーティング加工を施したサイディングボードは難付着サイディングボードと呼ばれています。
 
難付着サイディングボードは、2001年頃から「メンテナンスフリー」という謳い文句と共に新築住宅の外壁材として数多く使用されるようになりました。
しかし実際には、永久にメンテナンスが不要な外壁材などありません。
近年はこれらの難付着サイディングボードも経年による劣化の進行で、塗り替えが必要な時期を迎えるようになりました。
そこで問題となるのが、現在ご自宅に使用されているサイディングボードが難付着サイディングボードなのか、それとも通常のサイディングボードなのかが簡単には見分けられないことです。
新築時の仕様書や設計図書などがきちんと保管されおり、そこに採用したサイディングメーカーや商品名などが記載されている場合は確認が簡単ですが、中古物件の購入や紛失などで仕様書や設計図書がないというケースも決して少なくありません。
そこで次章では、難付着サイディングボードの見分け方を紹介します。


難付着サイディングボードの見分け方


➀チョーキング(白亜化)の有無
一般的な外壁塗装の塗膜は、8~10年ほど経過するとチョーキング現象(外壁を触ると手に白い粉がつく現象)が発生します。
しかし難付着サイディングの塗膜は耐久性が高いため、10年以上経過してもチョーキング現象が起きません。
したがって築10年以上経過してもチョーキング現象が発生していない場合には、難付着サイディングの可能性があるといえます。


②色褪せの有無
一般的なサイディングの塗膜は、年数の経過とともに表面が白くぼけて光沢を失い(色かぶり、白ぼけ)、本来の色が褪せていきます。
一方、難付着サイディングは、10年以上経過してもツヤや光沢が残っていることが多くなります。
したがって、10年たってもツヤや光沢が残っている場合には、難付着サイディングの可能性があります。


➂建築した年
難付着サイディングは、2001年以降に広く採用されるようになりました。
したがって2001年以降に建てられた住宅には、難付着サイディングが使用されている可能性があります。

➃ラッカーシンナーで溶けるかどうか
ここまでで難付着サイディングボードである可能性が高い場合には、ラッカーシンナー(塗料用シンナーよりも溶解力が強い、ラッカー系塗料の希釈に使うシンナー)を使用して実際に塗膜の強さを確認します。
ウエス(ボロ布)にラッカーシンナーを染みこませて、外壁の目立たない部分を強く擦ります。
一般的なサイディングボードの場合は、ラッカーシンナーで擦ると表面の塗膜が溶けて色落ちします。
しかし難付着サイディングの場合には塗膜が強いため、ラッカーシンナーで溶けて色が落ちることがありません。
塗膜が溶けて色落ちすることがなければ、難付着サイディングである可能性が高いといえるでしょう。

難付着サイディングボードのメンテナンス方法と注意点

難付着サイディングも経年と共に紫外線などの影響で徐々に劣化が進行するので、メンテナンスが必要となるタイミングが必ずやってきます。
現在は密着力を向上させる下塗り塗料が開発されているので、難付着性のサイディングボード向けの下塗り塗料を使用すれば他の外壁材と同じように塗装できるようになりました。

難付着サイディングボードの下塗り材には、無機と有機のハイブリット型のエポキシ系シーラーを使用します。
外壁材の無機成分にはシーラーに含まれる無機成分が、外壁材の有機成分にはシーラーに含まれる有機成分が付着することで、塗装が可能と言う仕組みになっています。
代表的な下塗り材には、日本ペイントの「ファインパーフェクトシーラー」やエスケー化研の「エスケーハイブリットシーラーEPO」、ガイソーの「GWカブールサーフEPO」などがあり、他の塗料メーカーからも様々な専用塗料が販売されています。このような専用の下塗り塗料を採用すれば問題なく塗装することができますので、難付着サイディングボードの塗り替えをめぐるトラブルが発生する場合は、サイディングボードの見極めを誤った施工側の「知識不足」にあるとも言えるでしょう。

まとめ

メンテナンスフリーといわれている難付着サイディングボードでも20年以上経過すると経年劣化が進行して、必ず塗り替えが必要となる時期が訪れます。
しかし塗り替え工事を行う際には、難付着サイディングボードかどうかの見極めが非常に重要です。
この見分け方を知らずに安易に塗装してしまうと塗装後に剥がれや塗膜割れなどのトラブルに見舞われることもありますから、塗装工事をご検討の際には信頼できる塗装業者に工事を依頼すること。そしてプランニングの段階できちんと説明を求めることが、外壁塗装工事の成功を左右すると言っても過言では無いでしょう。


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