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石粒付き屋根材ってどんな種類があるの?

2022.04.16
 石粒付き屋根材といえば、近年では鋼板の表面に石粒を付着させたジンカリウム鋼板の屋根材が広く認知されていますが、その他にアスファルトシングル屋根材と言う種類の建材があります。

どちらも表面に石粒が付着しているという点においては共通していますが、劣化症状やメンテナンス方法が違うと言うことは、みなさんご存知でしたでしょうか。
また石粒付き屋根材は塗装によるメンテナンスが不要といわれていますが、本当なのでしょうか。
そこで本記事では、それぞれの屋根材の特徴や劣化症状、メンテナンス方法などを詳しく紹介します。

石粒付き屋根材の種類と特徴

石粒付きの屋根材で代表的なものには、ジンカリウム鋼板やアスファルトシングルがあります。
どちらも軽量な屋根材なので、屋根の重ね葺き(カバー工法)リフォームにも良く使われています。

〇ジンカリウム鋼板
ジンカリウムと呼ばれる石状の粒が付着した鋼板屋根材は全て輸入品です。
よってジンカリウム鋼板は、石粒付き鋼板屋根とも呼ばれています。
非常に軽量なのがメリットで、同様に軽量といわれているアスファルトシングル(約12~15㎏/㎡)と比較してもその1/2程度の重量(約7㎏/㎡)しかありません。
またジンカリウム鋼板の耐用年数は30年~50年といわれ、価格は1㎡あたり8,500~15,000円程度になります。


〇アスファルトシングル
アスファルトシングルとは、ガラス繊維(グラスファイバー)の基材にアスファルトを混ぜ、表面に細かく砕いた石粒をコーティングしたシート状の屋根材のことをいいます。
今から100年以上前に北米で開発され、カナダやアメリカでは一般的に普及している最もポピュラーな屋根材として知られています。
スレート(カラーベスト、コロニアル)やトタン、ガルバリウム鋼板といった屋根材は、下葺きのルーフィング(防水シート)の上に釘やビス、タッカー(ホッチキス型の工具)などを使って固定するため、ルーフィングに無数の穴が開いてしまいます。
一方、アスファルトシングルの屋根材は専用の接着剤を使用して固定します。ですから、できるだけルーフィングに穴を開けずに施工することができ、雨漏りの危険性が低くなると言うメリットがあります。(釘やタッカーも併用します)
また柔らかいシートなのでカッターやハサミで切れるほど加工が容易で、曲面や複雑な形状の屋根にも施工可能なのが他の屋根材にはないメリットといえます。
尚、アスファルトシングルの耐用年数は15年~30年で、価格は1㎡あたり5,000~8,500円程度なのでジンカリウム鋼板と比較して安価です。


石粒付き屋根材の劣化症状

ジンカリウム鋼板やアスファルトシングルを採用した屋根の場合は、施工後1年くらいの間に、屋根材表面に付着していた石粒がポロポロと落ちてくることがあります。(ほとんどは施工後1年程度で落ち着くことが多い)
これは製造過程で石粒を少しでも多く付着させた状態(過剰に石粒を付着させている)で出荷する関係上、販売元ではこの現象は避けることができないことだそうです。この過剰分の石粒が剥がれてくることに関しては経年劣化でも製品不良でもないとのことなのでご安心ください。


しかし、この剥がれた石粒が雨樋に溜まって、時折雨樋が詰まってしまうと言う問題があります。
そのため時々は雨樋の掃除を行うなどのメンテナンスは必要になると言えるでしょう。
その他の屋根材ごとの劣化症状には次のようなものがあります。

〇ジンカリウム鋼板屋根の劣化症状
ジンカリウム鋼板屋根は耐用年数が長く、ほぼメンテナンスフリーだといえます。
また焼付塗装で着色してあるため、色あせしにくく塗り替えを行う必要もありません。
しかし、大型台風で屋根材が飛ばされたという事例も報告されています。
国産の屋根材であればしっかりとした対策が施されていると思いますが、輸入品なのでこの点においては多少不安が残ります。
したがって定期的な屋根の点検が不可欠といえるでしょう。

〇アスファルトシングル屋根の劣化症状
アスファルトシングル屋根はジンカリウム鋼板屋根と比較して、経年と共に明らかな劣化症状が見られるようになります。
アスファルトシングル屋根の主な劣化症状には次のようなものがあります。

・藻やコケの発生
アスファルトシングル屋根は石粒でコーティングされているため、表面に細かな凹凸があります。
そのため隙間に砂埃や雨水が停滞すると撥水効果が弱まり、藻やコケ、カビなどが発生しやすくなります。
特に北面の屋根や湿気のこもりやすい場所には注意が必要です。

・塗膜の剥がれ
アスファルトシングルの表面は薄い塗膜で守られていますが、塗膜が経年劣化すると変退色やチョーキング現象(塗料に含まれている顔料がチョークの粉のようになって塗膜の表面に現れること)が発生するようになり、やがて塗膜に浮きや剥がれが見られるようになります。

・屋根材の剥がれや浮き
アスファルトシングルは防水シートの上から接着剤と釘、タッカーで固定されています。
長年紫外線や雨風に晒され続けていると接着剤の接着力が弱まり、台風などで剥がれてしまったり、剥がれた状態で風にあおられるとちぎれて飛散してしまったりすることがあります。

石粒付き屋根材のメンテナンス方法

どんなに耐用年数の長い屋根材であっても、定期的な点検とメンテナンスを欠かすことはできません。
特にアスファルトシングルの場合には、経年劣化対策が重要になります。
屋根材の剥がれや浮きの補修、棟の点検(必要であれば交換)などは築10年~15年の間に1度は行っておく必要があります。
また石粒付き屋根材は塗装によるメンテナンスは不要といわれることが多いのですが、アスファルトシングル屋根の色褪せやコケ、カビが気になる場合には塗装する方法もあります。
ただし塗装しても雨漏りを防止することはできないので、あくまでも美観の回復のために行なうものになります。
その際溶剤系塗料を使用するとアスファルトが溶けて反り返ってしまう不具合が発生するので、水性塗料を使用して塗装します。
どうしても屋根の変退色が気になる場合には、一度専門の塗装業者に相談して見ると良いでしょう。

尚、ジンカリウム鋼板屋根の場合は、塗り替えのメンテナンスは必要がないのが一般的です。
ただし大型台風が通過した後には屋根に剥がれや浮きなどの異常がないか、必要以上に表面の石粒が落ちていないか等の点検を行い、不測の事態が発生しないようにすることが大切です。


まとめ

ジンカリウム鋼板とアスファルトシングルはどちらも表面に石粒が付着している屋根材ですが、それぞれ基材が異なるため価格や耐用年数、性能、メンテナンス方法にも違いがあります。
どちらの屋根材を使用するのかを決定する際には、双方の特徴を良く理解した上で判断するようにしましょう。



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