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建坪が30坪の家なのに見積書には屋根40坪の記載が!どうしてこうなるの?

2022.01.07

屋根の塗装工事や葺き替え工事をご検討の方の中には、複数の施工会社へお見積もり依頼をされている方がいらっしゃると思います。
しかし、よく見ると見積書に記載されている屋根面積が施工会社によって異なってはいませんか?

また、中には見積書に記載してある建坪と屋根施工面積の数字に大きな差があって、施工会社に不安を覚えた。という方もいらっしゃるでしょう。

これは勘違いされがちなポイントなのですが、実は屋根面積と建築面積(建物を真上から見た時の面積=建坪)は同じではありません。

そこで本記事では取り寄せた見積書を正しく解釈できるよう、屋根面積と建坪との違いや、屋根面積の計算方法、図面がなくても誰でも簡単に屋根面積が計算できる概算方法などを紹介します。

わたしの家の外壁塗装はいくらかかる?

屋根面積と建坪の違い

建坪とは、建物を真上から見た時の面積(水平投影面積)を坪数に換算したものを指すのが一般的な解釈になります。
しかし建坪の解釈はあいまいで建築基準法で定められた定義がある訳ではないため、建築会社によっては1階の床面積を坪数に換算したものという意味で使っているケースもあります。

一方屋根工事で使用される屋根面積とは屋根の水平投影面積のことをいい、「床面積+軒の出の面積」のことです。
軒の出とは屋根の軒先の長さのことをいい、建物の外壁から突き出た軒先までの水平距離のことをいいます。

軒の出はそれぞれの住宅の形状によって異なり、近年では軒の出がない住宅も増えているので一概にはいえませんが、一般的には屋根の水平投影面積は建坪(建築面積)よりも大きくなります。

さらに屋根には一定の傾斜(勾配)があるため、真上から見た屋根の面積と実際の屋根の面積は異なります。
真上から見ると同じ面積でも、屋根勾配が急になるほど実際の屋根面積は大きくなります。
これを勾配伸び率といいます。

屋根勾配は建物の立面図や矩計図(断面詳細図)などに表記されていて、水平距離が10寸(1尺)に対して高さが何寸あるかを表すものです。
(現在では尺貫法は使用されていませんが、建築業界では今でもこの呼び方が使われています)

屋根の代表的な勾配ごとの勾配伸び率は以下のようになります。

尺貫法による屋根勾配  図面への表記   勾配伸び率
1寸  1.0/10   1.005
3寸  3.0/10   1.044
 4寸  4.0/10  1.077
 5.5寸  5.5/10  1.141
 10寸 (矩勾配) 10.0/10   1.414

 ここにない屋根勾配でも、インターネットで「勾配伸び率一覧表」と検索すれば一覧表を見ることができます。

したがって、正確な屋根面積は次の計算式で求められます。

屋根面積=屋根の水平投影面積(床面積+軒の出の面積)×勾配伸び率

以上の通り、屋根面積は建坪とは異なることを理解しておく必要があります。


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屋根面積を決める要素とは?

前の章で説明したように、屋根面積は下記の要素により決まります。

・屋根がかかっている部分の床面積
・軒の出の寸法
・屋根勾配

したがって屋根の形状が切妻であっても、寄棟や片流れであっても屋根がかかっている部分の面積と軒の出の寸法、屋根勾配が同じであれば屋根面積は同じになります。

しかし屋根の塗装工事を行う場合には注意が必要になります。
スレート屋根(コロニアル、カラーベスト)や金属屋根、アスファルトシングルなどの表面が平らな屋根材であれば特に問題はないのですが、セメント瓦や折板屋根などの表面に凹凸のある屋根材の場合には屋根材の形状(屋根材の高さ)によって塗装面積が異なるためです。

そのため、屋根材の種類や形状ごとに塗装係数が定められています。
代表的なものでは、和瓦の場合は1.08、折板屋根の場合であれば凹凸の寸法によって1.44(高さ88mmの場合)又は1.69(高さ150mmの場合)になります。

したがって、塗装工事では屋根面積に塗装係数を掛けて塗装面積を求めるようになっています。
屋根面積の算出方法は、屋根のリフォームを行う上で把握しておきたい項目のひとつです。

簡単に屋根に登って実測することが出来ないからこそ、施工業者もこれらの方法で求めた数量を使って屋根工事の見積書を作成します。
したがって、施工会社によって屋根建材の解釈に相違がある場合は、見積書に記載される施工面積の数値が前後する可能性があります。


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屋根面積の計算方法

前述した勾配伸び率を使用すると、図面から簡単に屋根の面積を求めることができます。

たとえば、図面から求めた屋根の水平投影面積(床面積+軒の出の面積)が50㎡で4寸勾配(4.0/10)の屋根であれば、50㎡×1.077=53.85㎡が屋根の面積になります。

また屋根の塗装工事の場合には、更に屋根材の種類、形状によってこの数字に塗装係数を掛けて塗装面積を計算します。
たとえば折板屋根の場合で屋根面積が100㎡であれば、屋根の塗装面積は100㎡×1.44=144㎡又は100㎡×1.69=169㎡になります。
ただし表面が平らな屋根材の場合には、この計算は必要ありません。

ところが親から相続した古い家の場合や、中古住宅を購入して住んでいる場合などでは、家の図面がないことが少なくありません。

そこで、今回は図面がなくても誰でも簡単に屋根面積が計算できる概算方法もご紹介します。

あくまでも大雑把な計算方法ですが、業者の見積書の数量をチェックする際にはこの程度でも非常に役に立ちます。
概算の屋根面積は、建物の建坪(建築面積)を使って計算します。
計算式は次のようになります。

屋根面積=建坪(建築面積)×1.1
または屋根面積=建坪(建築面積)×1.2

基準となる面積は、建物の延べ床面積ではなく建築面積なので注意してください。
また1.1を掛けるか1.2を掛けるかは屋根の勾配によって判断し、屋根勾配が緩い場合は1.1を、屋根勾配が急勾配の場合には1.2を選択します。
一般的な4寸勾配の家であれば、勾配が緩い屋根に該当します。

急勾配か緩勾配かの判断は図面がないとわからないと思いますが、屋根に登って容易に屋根の上を歩けそうであれば勾配が緩いと判断して良いでしょう。
また隣近所の家と比較した印象で決めてしまっても良いと思います。
ただし屋根面積は、軒の出の長さにも大きく影響を受けます。

地方の家や郊外に建つ家の場合には、軒が大きく出た家が多いので、この方法で求めた面積よりも実際の屋根面積が大きくなる傾向があります。

そして瓦屋根の場合には、瓦が約53枚で1坪になるのが一般的なので、瓦の枚数を数えてある程度正確に屋根面積を計算することができます。
その場合の計算式は、屋根面積(坪≒3.3㎡)=瓦の枚数÷53になります。
見積書によく使われている平米(㎡)単位に直すには、この計算式で求めた数値を3.3倍にします。

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まとめ

屋根の葺き替え工事や塗り替え工事を行う際には、まず屋根の面積や塗装面積を求めて、それに施工単価を掛けて見積金額が提示されます。

したがって屋根面積や塗装面積の計算方法を知っておくことで、施工会社の見積書をチェックすることができますね。
今回は、屋根面積の計算方法や、おおまかな面積を調べる方法を紹介しました。
施工会社の見積もり金額が適正かどうかを確かめるためも、是非本記事をお役立てください。


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